新聞屋の読まずぎらい

日々の仕事を通じた身の回りの人たちや出来事を観察・分析していきます。

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引き合わせ

仕事上、毎月いろんなお宅に訪問するわけですが、よく「こんなひとがいたら紹介してね」なんていわれることがあります。


たいていは、会社なら、「何時から何時までのパートさんほしいから、そんな人がいたら教えてね。」というものです。


一般の家庭なら、「何時から何時までの時間で働きたいけどどこかいいところない?」といわれます。


こういう場合、会社の方はそうでもないですが、仕事を探している人はこちらが条件を聞いても「そんな都合のいい会社はないですよ」といいたくなってくるくらいの条件が多いです。


たぶん、もともとそこまで真剣に考えてないんでしょうね。そんな話に付き合うほうも大変です。真に受けて真剣に探して、かえって顧客である紹介先の会社に迷惑をかけることになるかもしれません。


たしかに仕事柄いろんな人に会うので、しかも近所の人たちと会うわけですからそういうことを頼まれるのは当然なのかもしれません。


でも、あくまでも私の場合ですが、そういう職探しの紹介は今までに一回もしたことがありません。


紹介しようとしたことはありますが、やとわれたい側の人が結局後になって「やっぱりいくのやめた」ということは何回かありました。





職探しではないことで、一度だけ紹介して喜ばれたことがあります。


自称「物書き」の作家さんと、文章の書き方を教えてくれる人を探していたおばあさんとをうまく引き合わせることができました。


よくよく考えてみると、仕事を探してあげたり、働く人を紹介してあげるよりできる可能性が低いと思うのですが。


うまくお互いを紹介することができました。




その作家さんは普段どんなものを書いているのかはさっぱりわからないし、知りません。


でも、新聞社とはつながりがあるみたいです。


そして、決して裕福な暮らしをしているとはいえません。新聞代を払えなくて待ったことなんて何回もありました。


自分が書いた本をプレゼントしてくれたことがあります。サインを入れてくれて。


ひょっとしたら自費出版だったのかも知れませんが、そんなこと聞けるはずもありません。


その作家さんは物書きが好きな仲間たちとサークル活動みたいなことをやっていました。


「文章書くのが好き」な人がいたら紹介してほしいといわれていました。




おばあさんのほうは、今まで自分が生まれて生きてきた生き様やこの世の中に思っている不満、政治のこと、世の中の矛盾していると思っていることなどを文章に残したいといっていました。


学校にいっていないので、文章をどのようにかいていいのかわからないので、そういうことを教えてくれる人がいたら紹介してほしいといっていました。


見事にマッチングしました。



作家さんのほうは「こんなにパワーを持ったおばあさんに会ったのは初めてだ!」といいいました。


おばあさんのほうは、「私の世界を広げてくれてありがとう」といいました。




おばあさんの文章を読ませてもらったことがありましたが、すごかったです。


社会の痛烈な批判にはそのおばあさんの力強さがひしひしと伝わってくるような文章でした。


たしかにその文章にはパワーがあると思いました。




紹介した私の役目はこれで終わりです。あとはお二人で連絡を取り合ってお互いの家を行き来していたようです。


 

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  1. 2007/07/17(火) 22:08:37|
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住所はちゃんと言ってね

今日、電話を取ると、名前も名乗らず「今から集金来てね」という電話を事務員さんが受け取りました。


そして、「わかるでしょ?」っていわれました。


さすがに、いくらなんでもそれだけじゃわかりません。


そして、住所と名前を聞き返していました。





こういう人、たまにいます。





私が、従業員として働き始めてまもなく、電話番をしていたときのことです。


お客様:「あ〜、田中(仮称)だけど、今日新聞届いてないぞ〜」


私:「すみませんでした。すぐお届けしますんで、住所をお願いできますか?」


お客様:「なんだ!田中だぞ!何十年も取っているのにわからんのか!このやろう!」


私:「すみません。いつもお世話になって、ありがとうございます。実は私はまだここで働き始めて間が無いものですから・・・」


お客様:「お?そうか〜。じゃあしょうがないな」


ようやく、住所を教えてもらいました。



事務員さんも仕事を始めたばかりのときは、名前を言わない人が多いのに面食らったそうです。もちろん、聞けば教えてくれますが、用件を先に言って、あたかも目の前で話をしているかのように話してくるお客様もいます。


その事務員さんは、以前は一般事務というか、ごく普通の企業で、電話がかかってきたとしても、相手は取引先の企業からなので、ずいぶんと勝手がちがったようです。


「声」で自分のことがわかると思っているひともいます。ちょっと極端ですが、いるんです。





9割がたのお客様は、住所、名前は言ってくれます。


いわない人には、お年寄りが多いです。そして、固定読者です。ありがたいことです。


ですから、「名前も言わないでわかるわけ無いでしょ?」とは思いますが、それだけ、こちらを信頼し、親密に思ってくれていると思うと、それはそれですごくうれしいことですよね。





実は、毎月集金でお伺いしてるお客様の声は、本当に「声」だけでわかるようになってくるんですよ。

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  1. 2007/05/29(火) 22:28:03|
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私を泣かせたお客様

前回の書き込みで、元警察官だったという人に相談にいったってありますが、実はそのお客様のことなんです。


まったく私もよく泣きますね。


ただ、この2回ぐらいだと思います。


悔しい思いや、腹が立ったことなんてどんな仕事でも、あるものです。


泣いたのはこの2回だけですね。・・・・・・・たぶん




そのお客様に相談を持ちかけてから、集金のたびにそこのお宅に上がりこむようになりました。


これが、やっかいになっていく始まりでした。


例の従業員のことが落ち着き、その後のことなど、いろいろ聞いてきました。


そのお客様(Bさんとします)は、50歳を少しこえている位だと思います。


今は奥さんと別れてひとり暮らし。無職。


以前に癌になり、それ以降働いてないみたいです。


おなかに大きな傷があるので、胃がんかなにかだとおもいます。そこまでは聞いてません。


病院には定期的に行って、点滴などをしてもらっています。


本人は言ってませんが、生活保護を受けているのではないかと思います。集金も月初めに来いっていうし。無職だし。


あまり、お友達はたくさんいるようにはみえないです。


あれ以来、集金のたびに毎回毎回、部屋の中まで入らないといけなくなりました。(「上がれ」というのを断らせないです)


月初めというと、まだ、集金業務では忙しいのですが、1時間は最低話に付き合ってました。


しかも、電話がかかってから、すぐ今から来い!なんて、こちらの都合も関係なくいってくるようになりました。事情を説明して、今は申し訳ないけどいけないっていっても聞く耳を持っていない。


無理して都合をつけて、他の用事や、まだ訪問するべきところがたくさんの残ったまま、集金業務を犠牲にして行くこともありました。


それでも、どうしても行けないときは、「行けない」と言います。


そういう時はたいてい、「もう明日から新聞いれなくていいい!もう、やめるぞ!ばかやろう!」なんて言って電話を切ります。


たいてい電話をかけてくるときは酔っ払っているんです。だから新聞は止めないですが。


Bさんは新聞の記事を切り抜いてスクラップしているので、いらないわけがないんです。切り抜きたいところが両面にあって、「今日のをもう一部、明日の新聞と一緒に入れてくれ」なんていうこともよくあります。(しょっちゅうあると結構面倒くさいんですよこれが。別にお金余分に取るわけでもないし。)


胃を切ったりしていると思うので、お酒は体に良くないのでしょうが、月初めの生活保護のお金の支給日に入ったお金で、お酒を買い、酔っ払ってかえって寂しくなるのでしょうか。


話し相手がほしいのはわかるので、できるときは付き合っていますが、さすがにいつもというわけには私もいかないですからね。でも、それをわかってくれない。自分は特別なんだとでも思っているように感じます。


本人曰く、「俺も遠慮しているんだ。お前が忙しいのはわかっているが、新聞代払うときぐらいは付き合え」ですって。


居酒屋にも何回か誘われました。私は本当はいやでいやでたまらないんです。だって、まだ月初めなんだから訪問すれば新聞代をもらえる人がまだ、たくさんいるんですよ。


下手をすると、そっちのお客様のほうから、「遅いね」とか「昨日待っていたのに」とか、「ちゃんと約束した日に来いよ」なんて言われることになるんですよ。


電話がかかってきても、赤い顔のままは行けないし、その日はもう集金できなくなってしまいます。


私は、お酒は好きですが、ちょっと飲んだだけで体全身真っ赤になってしまうんです。


だから、飲みに付き合うということは、その日の集金をもうしないことを意味するんです。30分だけって言われてもです。(実際、30分で済むわけないですが)









また、電話がかかってきました。


Bさん:「今から集金来てくれ!」


私:「わかりました。ただ、今日は忙しいので、ゆっくりできませんけど、それでもいいですか?それでもよければ行きますけど、別の日にしますか?」


Bさん:「わかった。早く来てくれ。」


私:「ほんとにゆっくりできませんからね。」


Bさん:「わかったよ。早く来いよ」



そのとき、他に約束の時間に行かないといけないお客様がいました。


前回、約束をうっかり忘れてすっぽかしちゃって、そのお客様にはすごく怒られたんです。「待っていたのに、外出もできなくて、時間を無駄にさせて、このやろう!」って。


正直、「新聞代ぐらいで日時を約束しなくても、いつでも払えるようにしておけよ。」なんて思うのですが、お金をもらう立場です。少しは我慢します。


給料もらって早いうちに来てもらわないと払えなくなると困るからって、早く払っておきたい人なんです。そういう気持ちはありがたいですが、新聞代ぐらいのお金いつでも持っていてほしいって思うのは私のわがままでしょうか。


怒られたことは、さすがにしっかり覚えているので、今回は間違いなく行かないといけません。



Bさんがドアを開けて出てきました。


私:「今日は中へ入れませんから」


Bさん:「そんなこと言わずに入っていってくれ」


私:「だからゆっくりできないって言ったじゃないですか!」


Bさん:「いいから入れよ。時間はそんなにかからないから」




あと30分で約束の時間になります。


私:「・・・・・・・・・・・・・・30分だけですよ。本当に30分だけですよ。」


Bさん:「わかったよ。ジュースぐらい飲んでけよ。」




相変わらず酔っ払っています。



いつものごとくいろいろ話をしました。でも、私は時間が気になっています。


帰らせないようにかどうかわかりませんが、コーラをそそいで、飲み干して、さあ帰ろうってしたら、また一杯そそいできます。「飲め飲め」って。


いくらなんでもコーラを3杯も飲めば、おなかがチャポチャポいいそうです。


私:「もう飲めませんよ。それに時間だし。帰りますよ。」


Bさん:「今日は何で来ているんだ?車か?」


私:「古新聞を持っていかないといけないところが何軒かあるので車ですよ」


Bさん:「じゃあついでに例の居酒屋まで乗せて行ってくれ。」


私:「じゃあ、早く準備してくださいよ。行かないといけないところがあるんですから。外で待ってますから。」






居酒屋に送っていきました。


Bさん:「じゃあ、いくぞ!一緒に来い。」


私:「な、なにを言っているんですか、ぼくが言っていたこと全然わかってないじゃないですか!」


さすがに私も腹が立ちました。


Bさん:「1杯だけでいいから、付き合えよ!なぁ!ママにも会わずに行くのはつれないだろ!」


私:「無理です。仕事中ですし。」


Bさん:「そんなこというなよ。一杯だけだから。」





今度は車から降りようとしません。私が「うん」というまで、動かないつもりです。


私:「わかりました。ママにあいさつして、1杯飲んで、それならいいですか?もう、約束の時間は過ぎているんですから」


Bさん:「もう、それ以上は言わないよ」






中に入って二人とも生ビールを中ジョッキで注文しました。


それとなくママともあいさつていどの話をし、がんばってなかなか飲みきれないビールを飲み干しました。


Bさん:「ママ。おかわりあげてくれ。」


私:「????えっ??????なんで????あれだけ念を押したのに、もうとっくに時間は過ぎているのに。お客さんが待っているから、本当にいかないといけないんですよ!!」


Bさん:「おかわり」





居酒屋のママも私の表情を見てへんな顔をしています。


Bさん:「もう一杯だけで終わりにするから。」


私の顔は、というより体も含めて赤くなってきました。酔っ払ってきました。


私:「ほんとにもう一杯ですよ」





がんばって2杯目も飲み干しました。私の限界は生ビールで3杯です。それ以上は苦しくなって、大変なことになります。


Bさん:「ママ。おかわり。」









何でこの人は、言っていることをわかってくれないんだろう?


こんなに念を押して、何回も言っているのに。


私をかわいがろうとする気持ちはわかります。


あまり、話し相手がいないのかもしれません。寂しいのかもしれません。それもこちらは考慮して、いろいろなわがままをいってきてもそれに答えようとしてきました。


Bさんの気持ちを大事にしようとしてきました。


でも、どうしてそういう私の気持ちをわかってくれないんだろう?


こんなに答えようとしてきているのに、なんでわかってくれないのだろう?


なんで?なんで?なんで?


そう思うとなんだか悲しくなってきました。


 


そのときです。Bさんがボソッっとつぶやきました。




 

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  1. 2007/05/17(木) 22:49:58|
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今日借金しに来ました

以前、借金しに来るお客さん(その1)で紹介したお客様が今日、また「もう競馬しません」といいながらお金をかりにきました。


やっぱり、2,000円!ついでにスポーツ新聞を買っていきました!


なんでスポーツ新聞を買っていくのだろう?聞かなかったけど・・・・


「競馬しません」ていっているし・・・・・


せっかく2,000円借りていってすぐ使っていたら残金1,900ぐらいじゃないの。


すこし売り上げに協力しないかんと思ったのかな?


それとも「け・い・ば?」


どっちだろう?競馬しませんっていわなきゃいいのに・・・・



ついでに本をみやげにもって来ました。


「もし、よかったら読んでください。いいこと書いてありますから。僕も読むつもりで買ったけど、途中で目が疲れてなかなか読めないので。でも、いいこと書いてありますよ。わかっているんですけど、なかなかね。」


なんていいながら、渡してきました。


まあ、くれるっていうもんだから、むげに断るのもなんだからいただきました。


そのお客様がいなくなってから、その本をふと見ると・・・・

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テーマ:職場でのできごと - ジャンル:就職・お仕事

  1. 2007/05/01(火) 17:30:32|
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記憶に残るお客さん

今回は物語風でなく、「なるほど」と思うようなことを。


何年も新聞店でやっていると、長く購読してもらっているお客様の顔と名前ぐらいは覚えているものです。


お店の規定で、お客様をランク付けはしていませんが、自分の感情の中で、自然にランク付けしてしまっている様なところがあります。


キャバクラのお姉さんも確か同じようなことをいっていた記憶があります。(独身時代のことです。かあちゃんごめん!)


ランクが下のお客様というのは、お店にとって悪い言い方をすれば、「うるさくて、お金がかかって、時間がかかるお客様」のことで、お店にとって、「都合の悪いお客様」ということでしょう。


ランクの上になってくるとその逆で、「おとなしくて、お金がかからず、時間もかからないお客様」ということになるのでしょうね。


ひとつ、間違えちゃいけないのは、みんな「大事なお客様」ということですね。


新聞購読のサービスで景品を使っている以上、たくさん渡すお客様とまた、その逆と、出てくるのはしかたがないです。皆さんに同じ量の同じ種類の景品を渡すことは難しい、というより「できない」です。


景品に関してはまた後日、ということで、


記憶に残るお客さんは、・・・・・

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テーマ:仕事の現場 - ジャンル:ビジネス

  1. 2007/04/23(月) 08:51:38|
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プロフィール

Author:ようみん
小さな新聞販売店の店主。
禁煙してはや7ヶ月が過ぎ、気持ちがぐらつきながらも踏ん張っている意思の弱い生き物。
何回となく試みた禁煙も落ち着き、次はダイエットに挑戦中。
この間、2キロやせてたので喜んだら、体重計が壊れているだけだった・・・。

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